カローラハッチバックは、走行性能においてトヨタが進めるクルマづくりの構造改革「Toyota New Global Architecture」のもとで開発したプラットフォームを用い、環境性能や走りの基本性能がさらに向上している。
アイシン・エィ・ダブリュがトヨタ自動車と共同開発した「ダイレクトシフトCVT」は、現行比プラス6%の優れた燃費性能とダイレクトで力強い走りを両立した新型CVT。世界初となる発進用ギヤを採用し、ダイレクトで力強い発進加速性能とクラストップの変速比幅を可能にした。
ギヤからベルトへの切り替えには、オートマチックトランスミッションの技術で培った高応答の変速制御技術を使用。また、CVTベルトの狭角化およびプーリーの小径化により変速速度を20%向上させ、なめらかな変速とパワフルでリズミカルな走りを実現した。
アイシン・エーアイの「中容量FF6速マニュアルトランスミッション」は、従来型に比べ質量を7kg低減すると共に全長を24mm短縮し、世界トップレベルのコンパクトなサイズにすることで車両の燃費性能向上に貢献しています。
さらに、車両の燃費効率向上に貢献する製品として新開発した、アート金属工業の「エンジン用ピストン」、アイシン高丘の「エキゾーストマニホールド」、シロキ工業の「ウィンドウレギュレーター」が搭載されている。
エンジン用ピストンは、ピストンスカートの表面処理に、従来の微粒子衝突法に替わりレーザー加工技術を用いる表面処理技術で、低フリクション性能を実現した。平滑化した面にレーザーによりクロスハッチ状の細溝を設けることで、低フリクションと耐焼付性を両立させている。
エキゾーストマニホールドは、本車両のエンジン向けに新開発した形状で、集合部をV字に設定し、排気ガスをスムーズに触媒へ導く。また、パイプの曲げ半径を小さくすることによるコンパクト化と薄板材の採用により、20%の質量低減を実現した。
ウィンドウレギュレーターは、従来のプレス品の組み合わせのアーム式レギュレーターからワイヤーによる昇降に変更することで昇降品質向上と0.6Kgの軽量化を図った。この構造変更によりドア内スペースもポケットなどに有効活用しているという。