暮らしのIoT、生活支援サービスとスマートメーターが連携して――

モノのインターネット(IoT)が産業、および社会インフラに革新をもたらしつつある。日本では今、IoTにより集積されたデータを解析したり分析したりして活用する「超スマート社会」の旗が振られている。

住宅設備に各種センサを取り付け、あるいはネットに繋がった家電を使い、貴重なエネルギーの消費量を管理・制御する。加えて家族やペットの見守りなども行う、スマートホームも「超スマート社会」の文脈にある。IoTプラットフォームを販売・運用する新会社を東京電力パワーグリッドが今春設立した。

そして同社と、'15年4月から高齢者の困りごとにワンストップで対応し、24時間・365日何でも気軽に頼めるマイホームコンシェルジュサービスを「セコム暮らしのパートナー久我山」近隣地域に提供しているセコムは、両社のプラットフォームおよびサービスを融合させ、家電の利用状況からお客の異変の早期発見、困りごとの解決を図る新たなサービスの創出を目的とした実証試験を、今月から1年間行うと発表した。

「セコム・マイホームコンシェルジュ」利用者宅に「IoTプラットフォーム」につながる電力センサを設置し、そこから得られる消費電力量データを分析・活用した新サービスを検討する――。スタッフは、猛暑日の冷房未使用を把握して熱中症防止の注意を喚起したり、掃除機や洗濯機などの稼動状況から日々の行動量を分析して生活改善のためのアドバイスをするなど、"より効果的なタイミング"、"より適切な内容"での対応が期待できるという。

実証試験の参加者からの意見、要望も取り入れていく。両社は、来年度からの新サービスの創出――目に見える一つ一つの困りごとに対応するだけでなく、"IoT"によってお客の生活リズムを把握し、お客の生活を包括的にサポートするサービスの実現を目指すとともに、生活改善や病気の予防につながるサービスの可能性を探求していくという。