アクセス管理機能を簡便化したセキュリティ対策ソフトウェア

システム運用のリスク管理ソリューションを提供するエンカレッジ・テクノロジは、社内やクラウド上のサーバに対する認証・アクセス管理、ログ収集&検査、ファイル入出力管理、パスワード管理などの統合的なセキュリティ対策を実現するソフトウェア「ESS AdminGate」の最新バージョンV3.0を提供開始した。

ESS AdminGateは、Windows、Linuxといったサーバに対するアクセス管理、ログ収集と不正アクセス検査、動画による操作記録など様々なセキュリティ対策を、年額60万円からご利用いただけるソフトウェア。クラウドサービス事業者との提携によりIaaSサービスのオプション機能としてサービス提供を行っている。

従来のバージョンにおけるアクセス管理機能では、同梱されるワークフローを使用してアクセス申請を行い上長の承認を得るといった手続きを、アクセスの都度行う必要があった。しかし少人数でシステム管理を行っているような組織においては、このような都度許可を取るプロセスは理想的ではあっても、体制上運用が回らなくなると懸念されていた。

ESS AdminGate V3.0では、従来の申請・承認ベースによるアクセス許可に加え、特定ユーザーに対して特定のサーバへのアクセスを定常的に許可する設定が可能になり、小規模な組織における適用を可能にした。

また、パスワードを変更するとシステムへ影響をおよぼすようなケースでは、パスワードを変更せずにアカウントを貸与することも可能になるなど、適用可能なシステムの条件を緩和している。

今回のバージョンでは新たに管理対象サーバのアカウントに対する定期パスワード変更を自動的に行う機能を追加。これにより標的型攻撃などによりサーバのパスワードが詐取され情報を持ち出されるなどのインシデントを防止する。また、製品自体の安全性の向上策として、内部に保存されている操作記録データの暗号化も図った。

新たに実装されたデータアーカイブ機能では、Web画面からの操作で蓄積された記録データの期間を設定し、外部ストレージにアーカイブとして保存できるようにした。また、内部ストレージの空き容量やメモリ使用量の確認、メンテナンス用ログデータのダウンロードなどもWeb管理画面から実施できる。

同社は同時に、ESS AdminGateの一部機能を制限した簡易版「ESS AdminGate Lite Edition」を新たにリリースした。さらにこれまでの年間サブスクリプションライセンス体系に加え、一括買い取り型のライセンス体系も新たに追加するとともに、最小構成として管理対象サーバ5台から利用できるStarter Kitを新たにラインアップした。