照明設計ツールに"公差解析"機能などを追加

近ごろの照明はLED(発光ダイオード)による。屋内だけでなく、車や信号機など屋外の光源にもLEDが採用されていて、スマホやタブレットといった精密な電子機器の液晶を照らすバックライトでもそれが活用されている。

照明光学系の製造可能性を予測し、製造コストを管理するためには――設計時に設定された寸法公差や幾何公差によって、組み立てた部品同士のバラツキを計算し、予測結果をもとに設計を改善して品質やコストを最適にする――公差解析が必要だという。サイバネットは、同社が販売・サポートする米Synopsys社開発の照明設計解析ソフトウェア「LightTools」について、最新バージョン「LightTools 8.6」のセールスを開始した。

LightTools 8.6は、あらゆる照明光学系(反射や屈折といった光線の性質を利用して、対象物を照らす器具や装置)における製造時の公差の評価に利用できる。公差解析機能を搭載したことにより、設計者はどの公差がシステム性能に影響しているかを把握できる。さらに、公差範囲を微調整した場合の各種性能への影響も即座に確認可能となる。

公差解析機能は、LEDを利用するライトガイド、LiDAR、イメージングシステムの照明部品など、精密な製造を要する照明光学系歩留りの改善に寄与するという。ほかに今回、追加・改良された主な機能とメリットは次のようなものだ。

・ 逆方向シミュレーションが測定データ光源をサポート:精度の向上と時間の短縮を実現し、光線数の少ない場合でも、高精度な結果を確認
・ 大幅強化された光学的接触機能:接触面の自動検出と自動接触が可能になり、3次元CADデータ利用時の作業効率を大幅に改善
・ 自由曲面設計機能とライトガイドデザイナー機能の改良:設計機能を強化し、設計作業を大いに効率化

同ツールは今回の最新バージョンからWindows10を正式サポートとのことだ。