情報通信
インクジェットプリンターでICカードを手早く刷る
「働き方改革」が叫ばれる日本では近年、労働時間の適正管理のために勤怠管理システムを導入する企業や学校が増えている。一方で、昨年の個人情報保護法改正により個人情報を取り扱うすべての事業所において安全管理のために必要かつ適切な措置が義務付けられた――。
義務化により、個人情報を取り扱う部屋の入退室を記録するシステムの導入も増えている。これらのシステムではICカードの活用が進んでいる。しかしこれまでのICカード作成は、都度専門業者に依頼したり昇華型熱転写方式プリンターで印刷したりする必要があり、時間やコストがかかっていたため、内製で手軽に作成するニーズが高まっているという。
キヤノンMJは、インクジェット印刷対応のICカード"インクジェット対応ICカード FeliCa Lite-S版"を来月上旬より発売。企業や学校における社員証や学生証などのIDカードの内製化による、作成業務の効率化とコストの削減を支援すると発表した。新たなICカードは、「働き方改革」、「個人情報保護」、「印刷コピー管理」、「入退・勤怠管理」といったさまざまなシーンでの課題解決の一助となる。
国内初のインクジェット印刷に対応したICカードで、インクジェット方式のカードプリンター「CX-G6400 / CX-G2400」にて素早く、かつ簡単に刷ることができる。「CX-G2400」で印刷した場合、印刷速度はカラー片面分速50枚、インクコストは1枚約2円を実現――。(紹介動画:YouTube)
担当者の新任や異動などにより都度必要となる社員証などを高速かつ安価に内製できるようになる。そのうえ、印刷時の個人情報がプリンターに残らず、印刷後の手間やコストの削減に貢献するという。
同社は、勤怠管理や入退室管理システムの専門システムインテグレーターと協業し、このICカードを活用した企業や学校における働き方改革を支援していく構えだ。