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既存のIT資産をクラウドへ移行し、アプリをクラウドネイティブに
ITシステムや業務アプリなどの資産を持たずにビジネスを展開する。「クラウドファースト」は新興企業の中ですっかり定着し、老舗・大企業においても、新規事業を立ち上げたり、働き方改革やデジタルトランスフォーメーションを実現したりするときに、それをまず考える。
近年、コスト削減が目標のクラウド移行と同時に、デジタル変革の実現を目的にクラウドネイティブな業務アプリを迅速に開発・運用するニーズが高まっている。一方で、外部クラウドの活用を含めたIT全体の最適化に課題がある。クラウド化するシステムやデータを見極めて確実に移行すること(Lift)や、アプリをクラウドネイティブに作り変えていくこと(Shift)について、ユーザーは不安を抱えていて、社内の推進体制や技術者も不足しているという。
NTTデータは、顧客における既存IT資産のクラウド移行とアプリケーションのクラウドネイティブ化の推進を、今年4月1日に設置した「クラウド戦略室」にて、AWSジャパンと協力し、全社レベルで強化すると発表した。
アプリケーションの開発標準フレームワークや統合開発クラウドをAWSに対応させ、AWS活用を含めたクラウドコンサル技法を確立し、AWSに精通するクラウド人材を育成する。今回の取り組みを通じて、顧客システムで"Lift"および"Shift"を可能とし、さらにはアジャイルを駆使して顧客の新規サービスを迅速に創り上げ、デジタル変革を実現するという。
同社は、通信・製造・流通サービス分野での豊富なAWS導入実績をもとにして、いまクラウド化が急進展中の金融を始めとした各分野に、AWS関連クラウドビジネスを展開――2020年度までに売上300億円をめざす。同年度のAWSクラウド人材1,000名を目標に、AWS認定資格者やクラウドネイティブ・アプリケーション開発エンジニアの育成に継続投資していく構えだ。