多種多様なサービスロボットを一元的に制御

電通国際情報サービス(ISID)は、駅・空港ターミナルなどの公共施設や商業施設等におけるサービスロボット活用の早期実現を目指し、多種多様なロボットを一元的に制御し異なるロボット同士の連携を可能とする「マルチロボットプラットフォーム」の開発プロジェクトを立ち上げたことを発表した。

ISIDではすでに、ロボット開発のデファクトスタンダードになりつつある「ROS(Robot Operating System)」を用いて、複数機種のロボットを一つのインターフェースで同時に制御し、ロボットの情報を他のデバイスに連携する機能を備えたマルチロボットプラットフォームのプロトタイプ開発と実機による稼働検証を実施した。

このプロジェクトを通じて、マルチロボットの制御に必要な技術的要素と解決すべき課題を洗い出し、サービスロボット活用を目指す公共施設などの運営事業者や、ロボット開発に携わる先進テクノロジー企業、研究・教育機関などと連携しながら、段階的にプラットフォームの機能拡張と実証検証を進めていく。

ISIDは、2016年に開始した中期経営計画の戦略領域として、ビッグデータ・人工知能(AI)、ロボティクスなどの先進テクノロジーを活用した新規ビジネス創出を目指している。
ロボット分野では、羽田空港におけるロボットの技術検証と導入を目指すロボット実験プロジェクト「Haneda Robotics Lab」に運営事務局として参画し、複数機種のロボットを同一エリアで円滑に稼働させるための専用ネットワークインフラ構想を支援してきた。

また2018年3月には、品川港南エリアで宅配ロボットと遠隔コミュニケーションデバイスを用いた物品配送の実証実験を行うなど、ロボット技術の社会実装に向けた研究開発を進めている。今回発表したプロジェクトでは、これらの知見を生かし、サービスロボットの本格活用を早期に実現するプラットフォームの構築に取り組む。