組み込み型AIエンジンでプライバシーを保護

ACCESSは、使い手のプライバシーを保護しつつ、テキスト情報の人工知能(AI)解析によりメールなどのコミュニケーションツールのユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリアンス(UX)のパーソナライズを可能とする、組込み型AIエンジン「NetFront ComAI」を開発し、提供を開始した。

現在、AI技術を応用した様々な製品やサービスが提供され始めている。一般的なAIの使い方は、エンドユーザーの端末から吸い上げられた個人データをクラウド上の大規模サーバ群に保存して分析・判断する。このような仕組みは、大量のデータを世界中から集めて高度な処理を行うには適している一方、常に個人データは漏洩やプライバシー侵害のリスクと隣り合わせにある。

個人メールは現在の生活になくてはならいコミュニケーションツールであり、大量のメールから重要なメールや期限付きクーポンのみを優先的に表示したいといったニーズにはAI技術は非常に有効。一方、メールには購買、予約、スケジュールなど個人のプライバシー性の高い情報が含まれているが、これまでエンドユーザーのプライバシーに配慮した、コミュニケーションツール向けAIの仕組みはなかったとACCESSは説明する。

NetFront ComAIは、メールなどのコミュニケーションツールのテキスト情報のAI解析を各端末の内部に閉じて行うコミュニケーション向け組込み型AIエンジン。個人データをクラウド上に送ることがないため、サービス事業者はエンドユーザーのプライバシーを保護しつつ、安全・安心で使いやすいUI/UXの提供が可能となり、顧客満足度の向上が期待できる。また、各ユーザーのUI上では個人の趣味趣向に合致した情報の抽出・表示が可能となるため、効果的なマーケティングツールとしても活用できるという。