キャッシュレス決済、銀行口座連動型サービスの輪が広がる

「キャッシュレス」はグローバルに一意的定義が存在しない。ゆえにこれらの数値は留意点を含むものの、世界各国のキャッシュレス決済比率を見ると、韓国は89.1%に達するなど、キャッシュレス化が進展している国では軒並み40%~60%台に到達する中、日本は18.4%にとどまるという。

経済産業省が今年4月に「キャッシュレス・ビジョン」を打ち出し、日本政府は2025年までに同比率を4割程度まで引き上げることを目指し、キャッシュレス化に向けた様々な取り組みを推進している。このような中、銀行をはじめとする日本の金融機関においても、キャッシュレス化進展に向けた新しいビジネスの検討が進められているという。

"決済で未来をつなぐ"GMOペイメントゲートウェイは、「銀行Pay」(旧称:銀行口座と連動したスマホ決済サービス)の基盤システムを、ゆうちょ銀行へ提供。同銀行はこの基盤システムを活用した独自のスマホ決済サービス「ゆうちょPay」を来年2月をめどに展開する予定だと発表した。

「銀行Pay」は、これを導入している銀行に口座を持つ利用者が、加盟店での買い物の際に、スマホアプリから即時に口座引き落とし等の支払いが可能となるサービス。導入銀行間の相互連携(マルチバンク)にも対応しているので、すでにサービス展開している横浜銀行、ふくおかフィナンシャルグループの福岡銀行および(導入予定の)熊本銀行と親和銀行、そして、りそなグループ3行(りそな銀行・埼玉りそな銀行・近畿大阪銀行)でも利用でき、ここにゆうちょ銀行が加わることになった。

各銀行とその利用契約を締結している、いずれの加盟店でも、銀行や地域を越えて利用可能となる。「銀行Pay」では、店のタブレット端末やスマホに表示されたQRコードを読み取るか、支払い先へ"チェックイン"して暗証番号を入力するだけで、銀行口座から代金が引き落としされ、支払いが完了する。