ICタグを活用した次世代物流サービスを共同開発

大日本印刷(DNP)は、東芝テック、日立物流と共同で、ICタグ(RFID)を用いた次世代物流サービスの実用化に向けて協業を開始した。

流通・小売業界では近年、少子化の影響を受け、人手不足と労務コスト上昇の2つが課題となっている。こうした課題の解決に加え、廃棄ロスの削減や入出荷、棚卸し業務の作業生産性向上など、サプライチェーン全体の効率化が求められている。

その解決手段の一つとして、RFIDが注目されており、アパレル業界やコンビニエンスストア、ドラッグストア、百貨店業界などで導入の検討が進んでいる。今回3社は、このRFIDを活用した次世代物流サービスの早期実用化に向けて協業を開始する。

次世代物流サービスは、製造地でRFIDを貼付し、以降のあらゆるプロセス(製造拠点、物流センター、店舗)での活用により作業効率を高め、省人化、作業品質のさらなる向上を図る。

また、RFIDで取得した製造、入出荷、販売等のデータを活用し、廃棄ロスや機会ロスを最小限にするとともに、より的確な需要予測、サプライチェーン全体での最適な在庫配置、人々のニーズに合った新製品開発と店舗での新たな顧客アプローチを行うなど、次世代のマーケティング手法の確立を進める。

各社の主な役割としては、DNPがRFIDの提供、RFIDで取得したデータの利活用、東芝テックがRFIDの情報共有システム、情報機器、運用に関する知見の提供、日立物流が物流業務のノウハウの提供、物流センター運営などを担当する。