子育てIoT、園児の安全と保育士の安心に向けて

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」は、デジタルトランスフォーメーションを促す。産業や医療・教育、社会インフラや人々の暮らしの中に浸透しつつあり、それが皆の生活をより良い方向に変えていく――。ムーブメントは芽生えのときを越え、すくすくと育ち始めている。

きょう、ソフトバンクグループで保育クラウドサービスを提供するhugmo(ハグモー)と、子育て支援事業最大手のJPホールディングス傘下で保育園を運営する日本保育サービスは、保育園でお昼寝中の園児の体動異常を検知するIoTセンサーを共同開発すると発表した。

平成30年度厚労省予算概算要求の主要施策(子ども・子育て関係)である「保育園等におけるICT化推進等事業(事故防止対策分)」は、安心かつ安全な保育の実施を支援するものであり、保育園への監視モニターやベビーセンサーなど設備の導入を促進し、保育士による午睡チェックの補強を掲げているという。

方や従業員のアイデアから設立された会社で、「未来を創る大切な子どもたちのために、子育てを最高にワクワクする、楽しいものにしたい」をコンセプトに、保育業界へのICT(情報通信技術)導入を通じて、保育者の業務負担軽減と未来を担う子どもたちの豊かな保育をめざす。もう一方は傘下企業とともに、全国で198の保育園と88の学童クラブ・児童館、ベトナムで幼稚園1園を運営していて、安心してこどもを生み育てられる社会の創造をめざしている。

両社は今回、共同開発するIoTセンサーを午睡チェックの補助として保育士が活用することで、より正確性が高まり、安全対策の強化と保育士の心理的な負担軽減につながることを期待。そしてhugmoは、同IoTセンサーで取得した体動データを管理し、自治体への提出用に一覧表を簡単に出力できるサービス「hugsafety」として、これを今年度中に「hugmo」に追加する予定とのことだ。