製造IoT、AI用いたビーグデータ分析にて現場の故障予測

第4次産業革命の起爆剤となるIoT(モノのインターネット)技術は、各種統計によると、製造業で導入が加速している。もの作り大国をめざす日本では、"TOKYO2020"を越えてこの傾向が続くとの予測もでている。

それは、前回の東京五輪とこの国の高度成長期を支えた熟練技術者たちの引退、少子高齢化という社会問題をIT(情報技術)の活用によって解決せんとする動きと、決して無縁ではないだろう。経営者たちはただ生産効率を上げるためではなく、企業が生き残り、新たな成長カーブを描くためにもIoTのしくみを活用する。

製造現場において、メンテナンス作業は今、熟練者の減少による保全技術力の低下や、定期的な保全作業により生じる余分なメンテナンスコストなどの問題を抱えている。が、最適な保全サービスの実現では改善の余地を残しているという。NSWは、製造業向け予知保全サービス「Toami Analytics for 予知保全」の提供を、本日より開始すると発表した。

IoT向けビッグデータ分析・予測サービス「Toami Analytics」を、故障予測や異常検知といった分野に提供する中で蓄積した、人工知能(AI)活用や統計手法のノウハウをパッケージ化した。今回のサービスでは、ディープラーニング(機械学習)の活用により正常な状態と異なる振る舞いの検知や、状態変化パターンによる故障個所の予測を実現――。従来型の予知保全と比べて、トータルメンテナンスコストの削減に貢献するという。

同社は、新サービスのサポート体制として、顧客の現場環境やニーズに合わせたクラウドおよびオンプレミスでの環境、顧客自身でAIが導き出した結果の判断内容を理解し、自社改善に繋げていくためのアフターフォローサービスなども提供する。

「Toami Analytics for 予知保全」は今週、東京ビッグサイトにて開催の「IoT/M2M展」で披露される。