日本生命病院、停電時の急停止を回避するエスカレーターを導入

日立製作所(日立)と日立ビルシステムは、停電時ソフトストップ機能を搭載したエスカレーターを開発し、日本本生命済生会日本生命病院(以下、日本生命病院)に納入したことを発表した。

停電時ソフトストップ機能とは、停電発生時にエスカレーターが急停止せずに緩やかに減速することで、利用者の転倒やつまずきを抑制するというもの。

日本生命病院の建設に当たり、高齢者をはじめとする全ての利用者が、より安心して利用できるエスカレーターを設置したいとの要望を顧客から受け、日立と日立ビルシステムは停電時の急停止を回避する機能を開発した。

具体的には、エスカレーターの減速時に発生する回生電力を駆動モーターの電力源として利用することで、エスカレーターを緩やかに停止できる機能を実現した。

日立が2008年に販売開始したエスカレーター「VXシリーズ」は、微妙な加減速が可能なインバーター制御の採用によって実現したソフトストップ機能を基本仕様として搭載する。

ソフトストップ機能は、エスカレーターの安全装置作動時や非常停止ボタンが押されて緊急停止する場合に、緩やかに減速することで利用者の転倒やつまずきを抑制する機能だが、停電によって駆動電力が断たれた場合には対応していなかった。

今回開発した新機能は、日立と日立ビルシステムのビルシステム事業における事業コンセプト「あなたを思いやること、心地よくすること HUMAN FRIENDLY」に基づいた機能だという。