デジタルとリアル空間の融合に向けて協業、NTTデータと乃村工藝社
デジタルとリアル空間の融合による、新たなユーザー体験の創出が注目されている。デジタルとリアル空間の融合には、多様なタッチポイント(顧客接点)の中から最適な組み合わせを選び、シームレスにつなぐ必要がある。さらに、リアル空間のデザインは、デジタル領域のソフトウェア開発とは違い、修正や作り直しが容易ではない。魅力的なユーザー体験を創り出すには、デジタルとリアル空間への深い知見が求められる。
そうした中、NTTデータと乃村工藝社は、デジタルとリアル空間を融合したサービスの創出を目指す企業に向けて、両社の得意領域における強みを生かし、新規サービスの企画から運用までを一元的に提供することにした。
協業では、新規サービスを検討されている企業に対し、ユーザーのニーズ調査、コンセプト策定、プロトタイピング、実証実験までの一連のプロセスを両社で実施する。また、システムの開発・運用、空間デザインまでを一元的に実施し、デジタルとリアル空間が融合したサービス提供を支援する。
NTTデータは、デジタル領域における、サービスの企画から運営までのディレクション、サービス関連調査、実証実験における効果測定方法の設計・測定、サービスに必要となるシステムのアジャイル手法による高速開発・運用を実施する。乃村工藝社は、リアル空間領域における、サービスの企画から運営までのディレクション、サービス関連調査、コンセプトのプロトタイピング、空間デザイン・メンテナンスなどを担当する。
協業の第一段階として、両社は小売業界向けに、デジタル技術を活用した次世代店舗のコンセプト策定を進めている。商業施設をモデルケースとした実証実験も予定。今後は、小売業界以外にも、不動産業界や地方公共団体、金融業界、物流業界、製造業界などの分野において新たなユーザー体験につながるサービスを検討するという。