情報セキュリティメーカーのデジタルアーツは、暗号化ファイルを受け取った社外ユーザーがクライアントソフトをインストールする必要なく、暗号化ファイルを閲覧できる「ブラウザービュー」機能を搭載したVer.5.4を提供開始した。
従来、IRM(Information Rights Management)製品は、クライアント側でファイルを制御することから、ファイルを暗号化する側と暗号化ファイルを受け取る側の双方で、クライアントソフトをインストールする必要があった。社外へファイルを送る場合には「社外ユーザーにもクライアントソフトのインストールを依頼する」、それが難しい場合は「元ファイルをパスワード無しでそのまま送付する」「元ファイルをパスワード付ZIPファイルにして送付する」などの代替手段が取られていた。
デジタルアーツではこのような課題に対応するため、FinalCode Ver.5.4に、社外ユーザーへ暗号化ファイルを送付する際、FinalCodeのクライアントソフトがインストールされていないデバイスでも、ブラウザ上で暗号化ファイルを閲覧できる「ブラウザービュー」機能を搭載した。この機能は無償で利用できる。
ブラウザービューに対応した暗号化ファイルはHTML形式で作成されるため、閲覧許可を受けた社外ユーザーは、専用のクライアントソフトをインストールする必要がなく、ブラウザで暗号化ファイルを閲覧できる。また、認証方式としてワンタイムパスワード認証を採用しており、ファイルを閲覧する際の個人の特定も可能なため、なりすまし防止といったセキュリティ対策にも効果があるという。