養殖ブリやマグロの体格、AIで自動測定

我々の食卓に新鮮で美味かつ安全な魚を安定的に届けてくれる。養殖では、育成中の魚の成長状態を常に管理し、給餌の質・量や頻度の調整などを行う、実作業の大半は人手によるものだという。

魚を育てる人たちへの負担もさることながら、魚にとっても、サンプリング対象となれば成長度合いを測られる際に体が傷ついたり、ストレスで斃死したり、病気になったりするリスクがあった。従来手法における課題を解決する。日本水産(ニッスイ)はきょう、NECと養殖魚の体長などの測定を自動化するソリューションを共同開発したことを発表した。

NECが保有する先端技術を活用したという。今回のソリューションはクラウドサービス――生け簀内の養殖魚を水中で撮影した映像をアップロードするだけで、魚の大きさや体重を算出してレポートする。水中カメラで撮影した魚群の映像から、AI(人工知能)により測定対象魚を検出し、同時に測定点を自動的に抽出、その測定点に基づいて尾叉長や体高を自動測定する。これらの値から、魚体重換算モデル式を用いて魚体重を算出することも可能となる。

魚体と非接触のため、魚体を傷めず効率的に測定でき、ストレスによる斃死や魚病リスクを回避できる。測定作業の自動化・簡素化により人的・時間的負担を大幅に軽減し、人為的誤差も排除でき測定精度も向上するなど、生産性向上が実現できる。ソリューション開発には、ニッスイグループでブリ養殖を手掛ける黒瀬水産が参加していて、今後、マグロ養殖の西南水産と金子産業の参加も予定している。

「魚長等測定自動化サービス(仮)」として対象魚種をマグロにも拡大したクラウドサービスを、'18年度下期よりNECが提供予定であり、ニッスイは、養魚用配合飼料の生産販売を行うファームチョイスより、グループ外のブリ・マグロ養殖事業者へも、同ソリューションを利用した配合飼料の効率的な活用を提案していく構えだ。