趣味の世界で羽ばたき、メディアが空撮で活かすようになり、社会インフラやプラント等の点検保守、災害救助支援、医療物資の輸送、離島やへき地への物品配送といった業務での活躍が期待される、小型無人航空機「ドローン」はしかし、実際には操縦が難しく、離着陸にさえ技を要する。
空撮データを動画サイトにアップロードするだけならともかく、画像をガイドマップづくりに利用したり、空撮しながら施設点検や測量、農薬散布等をしたりするには、遠隔飛行技術を磨くとともに、適用業務システムなどを購入してそれらも操作しなければならないだろう。
ドローンについて、総合情報サイト「DroneBank」を運営しているソフトバンク C&Sは、世界約180カ国・地域で実績があり、農業や建設、測量業界から大いに注目されている米国DroneDeploy社の商用クラウドサービスをローカライズ――。同サービスを日本語版「DroneDeploy」として、きょう国内提供を開始した。
「DroneDeploy」は、ドローンの自律飛行と自動撮影をスマホおよびタブレットで簡単制御するサービスであり、利用者は目的に応じたエリアや撮影条件を設定するだけ。設定後、ドローンが自動で離陸、飛行、撮影、着陸までを行い、撮影データは"ライブマップ機能"によって、リアルタイムで地図化される。
空撮データを用いた3D図面や植生指標データの作成、地表の標高計算といった加工・分析もアプリ上で可能となる。一連の動作はすべてクラウド上で展開されるため、データ処理用の高機能なパソコンなどが不要なうえ、データ共有も容易だという。
「DroneDeploy」にはアプリ連携による機能の拡張といった特長が備わっていて、DroneDeploy社のApp Marketにある100種類以上のドローン用アプリケーション(無償版多数)を、用途や目的別に組み合わせて利用できる。