ThreatMetrixの中核技術である「ThreatMetrix ID」は、個々のデジタル・アイデンティティを一意のデジタル識別子として構築した複雑で刻々と変化する属性情報を伝える機能を備える。毎日1億1,000万件におよぶオンライントランザクションから得たトークン化データを基にする。
また、LexisNexis Risk Solutionsの「LexID」は、ThreatMetrix ID内の属性として組み込むことが可能になった。LexIDは先進の結合技術を利用して、個々の顧客アイデンティティに関する交差データポイントを分析、整合、管理する。
今回の統合によって、この機能を持つトランザクションを評価している企業は、LexIDとThreatMetrix IDの連携による相乗効果が得られるという。また、デジタル・アイデンティティと物理的なアイデンティティの間のギャップを埋める役割を果たし、プライバシーを侵害することなく導き出されたインサイトの提供を可能にしている。
ThreatMetrix 最高製品責任者(CPO)のAlisdair Faulkner氏は「私たちのアイデンティティにおける専門知識を組み合わせることで、世界中のお客様を既存および新種の詐欺、リスク、金融犯罪からさらに確実に防御することができます」とコメントしている。
さらに、ThreatMetrixプラットフォームでのアイデンティティ検証を高度化するため、LexisNexis Risk Solutionsの追加機能が統合された。この機能には「LexisNexis Phone Finder」、「LexisNexis Email Risk Assessment」、「LexisNexis Order Score」が含まれている。顧客ライフサイクル全体のトランザクションに関連するリスク評価をサポートする。
Spring '18Releaseではもう一つの重要な機能として、「Maker-Checkerポリシー承認ワークフロー」を導入した。従来、リスク決定ポリシーは、その作成段階でシームレスに更新され、不正行為や消費者行動の変化に即座に適応できるが、多くの組織では監査可能な方法でポリシーの変更を追跡・管理する必要があった。
今回追加したワークフローにより、「ThreatMetrix Decision Management Portal」でのポリシー編集者(メーカー)とポリシー承認者(チェッカー)の役割の分離が可能になることで、規制遵守の強化を図れるようになった。