エッジコンピューティングに人工知能を組み込む

IoTは現在、クラウドコンピューティングとの連携が主流だ。端末機器などから得られるデータをそのままネット経由で集約し、データ解析や分析はクラウド上で行うしくみ――だが、端末自体をより能動的に働かせるエッジコンピューティングも台頭し始めている。

IoTビジネスの主要マーケットとして期待されるセキュリティ、製造、自動運転などの分野では、クラウドを介することによるデータ処理の遅延やトラフィックの増大に対する課題を解決することが重要であり、ネットワーク環境に左右されないリアルタイムでの異常検知や故障予測が求められているという。

ACCESSは、エッジデバイスでの高速リアルタイムAI(人工知能)処理を実現するトータルソリューション「NetFront® EdgeAI」を開発し、本日より提供開始――。エッジAIのハードウェアパートナーとして、ディジタルメディアプロフェッショナルと協業したことを発表した。

エッジ側にAI機能を持たせることでクラウド側の処理を大幅に削減し、顧客システムでのネットワーク遅延を回避し、帯域に依存しない高速処理を実現する。「NetFront EdgeAI」は、センサーデバイス機器監視用ソフトウェア「NetFront Agent®」にAI技術を組み合わせたものであり、IoTサービスのためのクラウド統合基盤「ACCESS Connect®」によって管理される。

エッジの学習済みモデルの更新、死活監視、ファームウェアアップデートが可能となる。AI搭載型エッジコンピューティングのIoTゲートウェイとして、ACCESS推奨の「AP5000W(Askey製)」は、Wi-Fi、Bluetooth、Wi-SUNに対応していて、コンパクトな筺体を直接コンセントに差し込むだけで利用でき、安価で使い勝手が良く、ホームセキュリティなど向けに標準で用意されている。