我が国においては通称CSV、「医薬品・ 医薬部外品製造販売業者等におけるコンピュータ化システム適正管理ガイドライン」が厚生労働省から提供されていて、コンピュータ化システムが意図したとおりに動作することを保証し、それを検証しなければならない。
製薬業界では昨今、大量データの分析・加工、業務の自動化、AI(人工知能)の活用といったビジネスニーズ、GDPR(EU一般データ保護規則)やPIC/S(医薬品査察協定及び医薬品査察共同スキーム)といった各種法規制への対応など、さまざまなビジネス要件への適応が求められている。と同時に、パブリッククラウドの導入検討が活発化していて、そのバリデーション(妥当性確認)即ちCSV適用に関する要望が増えている。
CSVでは、コンピュータ化システムを利用する上で満たすべき要件や動作保証のための開発、運用に関する事項が細かく規定されている。パブリッククラウド環境でも問題なくシステムを稼働できる、そのことを整理してから利用する必要があったという。TISは、「Microsoft Azure」環境でコンピュータ化システムバリデーションを適用するための支援サービス「CSV on Azure支援サービス」を、『Medical Drive』に新メニューとして追加した。
TISのCSVに関するノウハウを活用することにより、CSV対応が必要なインフラ環境を「Azure」上に設計、構築、移行から運用に至るまでのCSV適用を支援――。医薬品・医薬部外品製造販売業者はインフラ環境の導入において、CSV適用時の負荷を軽減することが可能になる。
新メニューを備えた『Medical Drive』は、他のサービスメニューとの連携により、臨床試験(R&D)および営業・マーケティング(S&M)といった業務からITプラットフォームまでの領域をカバーし、ワンストップサービスを提供するという。