アンリツは、「V2X 802.11p測定・解析ソフトウェア MX727000A」の新たなオプションとして、「RF Parametric Test MX727010A」「V2X Message日本方式コンフォーマンステスト MX727050A」、「V2X Message日本方式コンフォーマンステストシナリオ MV727050A」を販売開始した。
MX727000Aは、すでにリリース済みのMX727020A/30A/40Aを使用することで、業界で初めて、日・米・欧3地域における、車車間・路車間通信で必要になる車、路側器が発する情報データである「V2Xメッセージ」解析を可能とした測定ソフトウェア。今回開発したMX727010Aを組み合わせることで、日米欧3方式のV2X機器の物理層からアプリケーション層までの通信品質を測定できる。
また、MX727050AとMV727050Aを追加することで、ARIBが作成した700MHz車車間通信用のテスト規格「ARIB TR-T20」、ITS Forumが作成した700MHz車車間通信用のガイドライン「ITS Forum RC-011」に準拠した日本方式の車載器の試験項目が簡易に行える。
自動運転実現に必要な技術である「IEEE802.11p」に準拠した車車間通信は、自動運転の実現に必要な技術。日本でサービス開始されたのを皮切りに、米国や欧州でも同様の動きが進展し、測定器のニーズが高まっていた。
車車間通信は、日本、米国、欧州で規格が異なるため、グローバルに商品を供給している自動車ベンダーや車機器ベンダーは、日本、米国、欧州向けの機器を開発するために、各方式の無線部の評価を行う必要がある。
この作業では、測定者が地域ごとの規格や測定手順を理解する必要があるため、ヒューマンエラーが発生しやすく、開発効率を高めることが困難だった。また、日本方式の車載器メッセージ試験では複雑な試験環境が必要であり、その構築に多大な負荷を要することが課題となっていた。