低コストのデジタル授業・学習、東京は小金井市で始まる

さまざまな現場で情報通信技術(ICT)活用したプラスの変化、デジタルトランスフォーメーションが起こりつつある今、小中学校でもそれが進められている。

総務省は「スマートスクール・プラットフォーム実証事業」において、文部科学省と連携し、校務系システムと授業・学習系システム間の安全かつ効果的・効率的な情報連携方法など、標準化を推進。そして、東京都小金井市教育委員会、NTT Com、凸版印刷、コードタクト、eboardは、同プラットフォームにおける「次世代学校ICT環境」整備に向けた実証に参画し、今月よりデジタルスマート化した授業を開始する。

今回の実証は、上記ICT環境のあり方を整理することを目的としていて、「ICTを活用して子供たちの個性と創造力を伸ばす教育を実現し、国際社会に生きる日本人を育成する教育」を推進する小金井市と、4社は、ICT環境に関する財政負担の軽減や教職員の運用負担の軽減をめざす「コスト軽減モデル」について、その効果やノウハウを小金井市の全小中学校へ展開する。

学校教育におけるICT環境整備費のうち、児童生徒に配布するタブレットなどの情報端末の整備や校内に設置してあるデジタル教材用サーバーの保守・運用コストが全体の65%を占めていることを背景に、「クラウドサービスの活用による校内サーバーレス化」と「日本初となる低価格タブレットの全校導入と再利用端末の活用」に取り組む。

コスト削減モデルは、NTT Comの教育クラウドプラットフォーム「まなびポケット」、凸版印刷の個別学習支援システム「やるKey」、コードタクトの授業支援システム「スクールタクト」、eboardの個別学習支援システム「eboard」で構成され、端末の再利用も視野に小金井市が「G Suite for Education」等も使えるGoogle Chromebook(TM)をすべての児童生徒に展開する。