1.5テスラMRI装置を国内提供、キヤノンメディカルシステムズ

キヤノンメディカルシステムズは、プレミアム1.5テスラMRI装置「Vantage Orian」(ヴァンテージ オライアン)の国内販売を開始した。新たに開発した撮像技術により撮像時間の短縮を図った。

Vantage Orianは、高度な臨床性能と高い採算性を両立し病院経営に大きく貢献する架台開口径71㎝のオープンボア 1.5テスラMRI装置。3テスラMRIで培われた高画質化技術を搭載することで画質を高めた。

また、新規に開発した高精度デジタル制御技術である「PUREGradient」は理想的な傾斜磁場波形を生成でき、特にDiffusionなどの高速スイッチング撮像時の画質を向上させる。さらに、装置から発生する電子ノイズを低減させる独自のノイズ低減技術「PURERF Rx」によって、SNRを最大38%向上できるという。

また、新たに開発した撮像技術により撮像時間の短縮が図れる。例えば新アプリケーションの1つである「k-t SPEEDER」は、心臓シネ検査の時間短縮技術。従来必要とされていた本スキャン前のトレーニングスキャンを不要とし、検査時間を大幅に短縮する。

Vantage Orianでは、新しい消費電力削減技術「ECO Mode Plus」を搭載。従来のスタンバイ時の消費電力削減に加えて夜間の冷凍機間欠運転を実現することで、従来比21%の消費電力削減を実現。さらに設置面積をクラス最小の25平方メートルまで抑えた。

Vantage Orianは架台開口径71センチメートルを確保。さらに、同社独自の静音化技術「Pianissimo Zen」では検査音を環境音レベルまで抑える静音シーケンスと、真空構造を用いたハードウェア静音機構により、全ての検査で画質劣化することなく静音化を図ったという。