行動センシングやAI連携も可能なIoTデバイス、BIGLOBE

ビッグローブは、企業向けにIoTデバイス「BL-02」の販売を開始した。企業は人の動きを可視化する行動センシングで生産性を向上させたり、車の運行状況を把握し効率化を図ることが可能になる。

BL-02は約102gの小型ボディに2.8インチディスプレイを搭載したAndroid端末。10軸センサーやGPSを搭載し、単体で位置情報や加速度、気圧データなどを収集できる。また、Bluetoothや無線LANで各種センサーからデータを収集できるため、ゲートウェイとしての利用も可能。さらにLTEによるモバイル通信が可能でバッテリーも搭載していることから、屋内外を問わずクラウドや人工知能(AI)とも連携する。開発サンプル提供価格は、3万9,800円(税別)。

ビッグローブは、BL-02を核にした企業向けのIoTサービスを「IoT Anywhere w/ AI」のコンセプトのもと展開し、オプティムやマルティスープ、バンプレコーダーとパートナーシップを締結。AIを活用したデータ分析、行動センシング、路面状況管理ソリューションを提供する。

具体的には、工場の作業員にBL-02を携帯させ転倒情報や危険エリアでの労働状況を管理するサービスを提供。さらに、自治体の公用車にBL-02を搭載し道路の老朽化を見える化するなど、様々なシーンでのIoT活用を想定している。

また、Androidによるアプリ開発が容易なため、多言語翻訳や見守り用端末といった専用のIoT業務デバイスとしても利用可能。NECが2018年に実施した、小田急百貨店での多言語翻訳端末の実証実験にも採用された。

現在、多くの企業がIoTで様々なデータを集め分析し、AIを利用することで課題解決や新たな価値創造、ビジネス創出を期待している。しかし、IoT化に当たってはセンサーやゲートウェイなどデバイス選択の難しさ、エッジ処理プログラムの開発コスト、収集したデータの活かし方に課題があるという。