キャリア3社、SMSの機能を進化させた新サービスを提供開始

NTTドコモ、KDDI(以下、au)、ソフトバンクの3社は、携帯電話番号だけでメッセージがやり取りできるSMSの機能を進化させた新サービス「+メッセージ」を、5月9日から携帯3社のスマートフォン、タブレットを利用するユーザー向けに提供開始する。

+メッセージは、GSMAで世界的に標準化されているRCS(Rich Communication Services)に準拠したサービス。GSMAは、携帯電話事業者の業界団体「GSM Association」の略称で、約800社の携帯電話事業者を中心に、220カ国・地域から1,000社以上が参加する業界最大の団体。

RCSは、SMSやMMSの後継のメッセージサービス規格としてGSMAにより標準化されており、全世界で採用事業者が拡大している。携帯電話番号宛てのテキストの送受信に加え、写真や動画などの送受信やグループチャットといった、リッチなコミュニケーションとして利用可能な機能を備えている。

従来のSMSでも、他社携帯電話番号宛てに最大全角70文字のテキストと絵文字を送受信できたが、+メッセージ」では携帯3社のユーザー間であれば、文字数を気にすることなく携帯電話番号宛てにチャット形式でメッセージや写真、動画を送受信できる。また、コミュニケーションを豊かにする専用スタンプや、複数人で同時にメッセージをやり取りできるグループメッセージを楽しむことも可能だ。

これまで携帯3社は、ユーザーがメッセージを送受信する相手先の携帯電話会社を意識することなく快適に利用できるよう、SMSの相互接続や、絵文字の共通化などメッセージサービスの拡充を図ってきた。今回、より豊かなコミュニケーション環境を実現することを目的に、+メッセージを提供する。MVNO(仮想移動通信事業者)などへの提供についても、導入希望に応じて検討を進めていく。

今後、携帯3社は+メッセージについて、メッセージサービスにとどまらず、企業から顧客への大切なお知らせや各種手続きなど企業と個人間のコミュニケーションを円滑にするサービスの導入を検討し、総合的なコミュニケーションプラットフォームへ拡張する予定。