熊本市とMS、市職員・教職員の働き方改革に着手

熊本市と日本マイクロソフトは、デジタルトランスフォーメーションにより市職員および教職員(計1万2,500人)の働き方改革の推進を目指して連携し、「クラウドソリューションを活用した働き方改革基盤構築プロジェクト」を開始した。熊本市は、同プロジェクトの推進に当たり、マイクロソフトのクラウドベースの統合ソリューション「Microsoft 365」を導入する。

熊本市では、Microsoft 365を導入することで、自由度の高いシステムを構築できること、「働き方改革推進会社」である同社のノウハウや経験、ツールを活用したデジタルトランスフォーメーションにより、働き方改革を正しい方向へ進められると考え、日本マイクロソフトと連携して「クラウドソリューションを活用した働き方改革基盤構築プロジェクト」を開始することにした。

同プロジェクトでは、熊本市立の小中高等学校の教職員、約4,500人の働き方改革も対象としており、Microsoft 365 Educationの導入によって、教育現場で顕在化している教職員の長時間労働を軽減し、児童や生徒と触れ合う時間を増やすことも目指す。

市職員の働き方改革としては、パブリッククラウドをベースとしたMicrosoft 365を全庁で採用することで、時間や場所にとらわれない市民サービスの提供や、市民協働を推進するための環境を整備する。配備済のタブレットデバイス(約600台)においてMicrosoft 365を先行利用し、市民からの問い合わせ対応などに「Skype for Business」を活用し、本庁とオンラインで接続してサポートするなど、市民向けサービスにおける活用シナリオを検証する。

また、膨大かつ複雑な処理が必要となった現行システムでの業務に対して、人工知能(AI)のチャットボットを活用することで、職員の業務量を軽減しながらも、さらに充実した市民サービスの実現を目指す。

教職員の働き方改革としては、全136校の市立小中高等学校の教職員に対して、Windows 10搭載デバイスを整備し、校務・教務クラウドシステムを活用して、文書のデジタル化・情報共有による印刷文書とそのコストの削減、授業コンテンツの共有、テレワークの運用などにより、校務の効率化と時間外労働の縮減を図る。