カイゼン現場のQCD、モバイルソリューションと合体させて推進

生産活動において、主に製造業界で重視される。「QCD」とは、品質(Quality)、費用(Cost)、納期(Delivery)の統合戦略――つまりこれら3要素を設計や生産時にしっかり計測管理し、改善などに役立てようということである。

昨今、製造現場を構成する「5M+1E」すなわち作業者・方法・機械・材料・測量・環境を、IoT(モノのインターネット)によってデジタル化し、QCD強化に活用する企業が増えている。生産性をより向上させるため、さまざまな場面でリアルタイムに人やモノの動き、さらには製造関連データを収集し、そのデータを使った高度な生産管理や、製造現場の最適化が求められているという。

日立ソリューションズ・クリエイトは、同社の強みである製造現場改善提案力、RFID(無線タグ)活用技術、モバイル活用技術を組み合わせ、製造現場の人・モノの動き、製造データを手軽に収集する機能を強化する取り組みを開始。すでに提供している「製造現場向けIoTソリューション」において、システムから定型的な情報を収集する機能に、「健康管理支援ソリューション」でのデータ収集ノウハウを加えて動的データのリアルタイム収集を実現する。

製造あるいは設備を維持・運転する現場で発生する、人やモノの動的な情報に加えて、観測内容や環境の変化などに応じたダイナミックな情報を収集する――機能強化に取り組む今回、データ収集をRFID/センサとモバイル端末だけの簡単なシステム構成で実現し、一般的なデータ収集システムよりも導入を容易にする。

そして、収集したデータと既存システムとの連携によって、「IoTの取り組みとして製造現場のデータ収集を手軽に実現し、業務改善効果を確認したい企業」や、「よりきめ細かな単位でのデータ収集で改善ポイントを洗い出したい企業」など、製造現場のQCD改善を強力に支援するという。