日本でいま大きな問題となっているのは社会資本の老朽化だ。道路、橋、トンネル、河川施設、下水道、港湾岸壁など社会インフラの老朽化といったほうがわかりやすいだろうか――。
これらのほとんどは昭和の高度成長期に整備されたものであり、今後20年で50歳以上となる施設が急増する。
現状と将来予測について、国土交通省の情報ポータルサイトが詳説している。建設物が老いつつあるだけでなく、高度成長期に働き盛りだった人たちはみな引退し、生産現場に訪れた超高齢化社会が施設の点検・維持管理をよりいっそう困難にする。
高度成長期に集中的に整備された舗装道路は、建設後40年以上が経過したいまも運輸に欠かせない重要なインフラであり、適時適切な修繕による予防保全型管理の必要性が高まる中、広範囲な道路の点検、診断にかかるコストや労力が大きな課題になっているという。NTT西日本とNTTフィールドテクノは、明日から人工知能(AI)を活用した道路路面診断ソリューションの提供を開始する。
NTT西日本グループでは昨年11月~12月末まで、AIを活用した安価かつ効率的な道路路面診断のフィールドトライアルを実施。このしくみの商用化に向けて高価な機材や専用車両を用いた手法に対するコスト優位性や、道路パトロールによる目視点検に対する効率化について検証を進めてきた。結果、商用サービスとしての目途がついたため、今回の発表に至ったという。
道路路面性状に関する「データ収集」「データ解析・診断」「解析・診断結果の視える化」をワンストップで提供する。同ソリューションは、「路面性状診断のコスト低減」、「AIを活用した点検業務の効率化・自動化」、「地図表示を活用した直感的な損傷状況・箇所の把握」といった特長を備えていて、料金は、診断距離1kmあたり18,000円 (税抜) ~の設定。
詳細は、来月「第2回 AI・人工知能EXPO」にて確認できる。