50台の「5G」タブレットを活用し、スタジアムで4K高精細映像を同時配信

国際電気通信基礎技術研究所(以下、ATR)、KDDI、KDDI総合研究所は、次世代移動通信システム「5G」に対応した50台のタブレット端末を活用し、スタジアムにおける4K高精細映像の同時配信の実証実験を行った。

実証試験は、2018年3月5日から2018年3月9日まで、沖縄県の沖縄セルラースタジアム那覇で実施した。

スタジアムにおけるエンターテインメント高度化実現に向けては、スポーツ観戦、コンサート映像など高精細な大容量映像のモバイル端末や大型スクリーンへのリアルタイム伝送による新たな体験価値の提供が期待されている。既存のモバイル通信では実現が困難であった多数の観客に向けた大容量映像の同時配信が5Gを活用することで可能となる。

実証試験では、沖縄セルラースタジアム那覇の観客席に28GHz帯の実験システムを用いたエリアを構築し、映像視聴端末として50台の5Gタブレット端末を設置。5Gの特徴である高速・大容量通信を活用することで、これらの端末に対して4K高精細映像の同時配信を実現した。

今回の実証試験は、サムスン電子の「5G エンドツーエンドソリューション」を用いて実施しており、KDDIによると、5Gタブレット端末の国内での使用は初めてとなるという。総務省の技術試験事務における「5G」総合実証試験として実施した。

KDDIは実証試験を通じて、5Gを活用したスタジアムエンターテインメントの実現に向けて「自由視点映像のリアルタイム配信」など高度な映像伝送技術の実現を目指す考え。