近ごろビジネス環境の変化は急激であり、それに応じてITシステム上でも迅速な作業が求められている。新たなアプリケーションの開発、システム基盤(インフラ)の刷新、サイバー攻撃に対する防御態勢の強化などを、絶え間なく続ける必要がある。
システムのインフラに対する構成変更、脆弱性対応に伴うアップデートや設定変更などは頻度を増し、運用部門の負担は増加傾向にある。大規模ネットワークの運用でシステムの構成・設定を変更する場合、事前に詳細な手順書を作成し、有識者がレビューを実施した上で、その手順書を用いて作業を実施する。従来方式は、工数を要し、人によるミスの発生を完全には防げず、スピーディで安定した運用の実現を妨げていたという。
TISと、クラウド時代のソフトウェアベンダーあくしゅ(axsh)は、両社が共同開発したネットワーク仮想化技術を活用した製品「インフラ運用テスト基盤」β版の提供を開始。利用者の募集を発表した。すでにヤマトシステム開発が先行導入し効果を得ている、同製品の提供形態は、スイッチ型1Uサーバアプライアンス版とソフトウェア版を予定し、少人数でもスピーディで安定した運用を目指す、運用部隊をユーザーに想定している。
インフラ運用テスト基盤では、物理ネットワーク機器を含む大規模なネットワーク環境の複製を、仮想ネットワークの技術を用いてベアメタルクラウド上で容易に構築できる。本番環境と同等の検証環境を複製し、仮想の検証環境上でテストをコードで記載して実施可能となる。フレキシブルな構成変更イメージの確認や、設定変更内容の事前検証ができ、高頻繁のテストパターンを準備することで、テスト工数を削減し、ミスの低減を実現する。
現場のDevOps(開発運用連携)化によって、スピーディかつ安定したシステム運用を提供できる。同製品のβ版は「Interop Tokyo 2018」に出展予定だ。