手術室内でのIPベースの4K映像伝送を可能に

オリンパスの北米・中南米における地域統括会社であるOlympus Corporation of the Americas(以下、OCA)は、手術室内でのIPベースの4K映像伝送に対応した次世代手術室システムズインテグレーション「EasySuite 4K」(イージー・スイート)を販売開始した。

EasySuite 4Kは、2017年6月にOCAが完全子会社化したImage stream Medicalの映像伝送・配信技術や事業基盤を活用し、製品化したもの。手術室のあらゆる映像(HD/4K規格の双方に対応)をシームレスにモニターに伝送・表示でき、ネットワーク経由で手術室外・院外への映像記録や配信が行えるシステムである。

機器ごとの映像規格・伝送距離の違いを意識することなく、内視鏡映像やCT映像、生体・機器情報、電子カルテ情報などを術中に必要なタイミングで、最適なレイアウトでモニター表示することが可能。HD映像に加えて4K映像の非圧縮伝送に対応しているため、同社が販売する4K外科手術用内視鏡システムと組み合わせることで、4Kの高画質をそのままに手術室内で伝送することが可能だという。

また、光ファイバーによる10GB IP伝送に対応しているため、煩雑になりがちな映像ケーブルの取り回しがなく、標準的なネットワーク機器を用いた互換性、拡張性の高い映像伝送システムを構築できる。さらに病院の既存のネットワークインフラやインターネットを活用した映像記録・配信ができる。例えば、各手術室で記録した内視鏡映像を院内のサーバで一元管理して、院内外の端末から検索、オンデマンド再生、ライブ中継することが可能になるなど、様々な映像や情報の容易なアクセス・活用をサポートする。

加えて、病院の既存の情報セキュリティ体制・ポリシー(他システムと共通のユーザーアカウントによるアクセス制御、ウイルス対策など)に統合可能であり、病院による一体的で効率的なセキュリティ対策・管理や「HIPAA」などの医療情報セキュリティに関わる法規制の遵守を支援する。