熊本市、スマートメーターとLPWAを用いて水道とガスを視える化

熊本市、西部ガス、西日本電信電話(NTT西日本)は、スマートメーターとLPWAを用いた「水道とガスの視える化共同実証」を2018年3月末から実施する。「スマートひかりタウン熊本」プロジェクトとして3者が実施するもの。

スマートメーターとは、計測対象をデジタルで計測し、そのデータを伝送するための通信機能を持たせた次世代の計測器。LPWAとは、「Low Power Wide Area」の略称でIoT/M2Mに適した省電力・長距離の通信を実現する省電力広域無線通信のこと。

共同実証では、熊本市内の集合住宅の一部を対象として、水道とガス用のスマートメーターを設置し、それぞれの利用データをLPWAによって収集することで、水道とガスの遠隔検針に向けた効果検証を行う。

また、水道の利用データから漏水ポイントを検知する検証に加え、同一世帯の水道とガスといった複数のインフラ利用データを、同一のLPWAネットワークによって同時に収集する共同利用に関する効果検証を併せて実施する。

水道スマートメーターに関する実証では、市内の集合住宅を配水ブロックに見立て、水道スマートメーターによるブロック単位、個々の世帯単位での検針・計測し広域無線LPWA(Flexnet、LoRaWAN)を使って遠隔で自動取得する。配水ブロックの流量と世帯ごとの給水流量の差異から、ブロック単位での漏水を検知。また、各戸のデータを時系列で比較することにより、各戸の給水管からの漏水を検知する。

ガススマートメーターに関する実証では、市内の集合住宅(各世帯単位)にガススマートメーターを設置し、LoRaWANを用いて遠隔での検針・メーター状態を把握する。また、水道・ガスに係る利用データを、同一のLPWAネットワークによって同時に収集することでネットワークを共用してインフラを維持管理する効果、課題を検証する。