公営競技初 自分好みの視点でのボートレース視聴が可能に

NTTデータは、ボートレースの広報、ボートレースの事業の運営支援などの役割を担うBOAT RACE振興会と共同で、BOAT RACE江戸川を対象に、公営競技初となる「ITを利用した新たな顧客サービス」の実現に向けた実証実験を開始する。

BOAT RACE江戸川で開催される「ITスタジアムイベント」来場者に向けて、専用アプリを用いたボートレース専用コンテンツを提供することで、ITを活用した来場促進の有効性について検証する。

また、来場者情報を取得することで、ボートレースファンに求められているコンテンツを的確に把握し、今後のファンエンゲージメント向上やマーケティング施策の高度化につなげる考え。

主な提供コンテンツは以下の通り。
(1)QRコードを用いた入場チケットレス化
(2)自分好みの視点によるレース視聴、実況サービス:マルチアングルの動画をリアルタイム配信し、普段の実況では見られないアングルのレース映像が体験できる
(3)人気レーサーによる来場者限定ムービーの提供:GPSを使った本場判定機能で、本場内のみで閲覧・体験可能なコンテンツを配信する
(4)来場時に貯まる電子スタンプポイントによる電子クーポン配布
(5)アプリ内ゲームと、ボートレース場の連動による顧客サービス:ガラポンゲームの提供により、当選したファンには、レース場でもらえるプレゼントを提供する
(6)デジタルフォトブースサービス:自分自身がボートに乗って、ボートレーサーになりきった写真を撮ることが可能

ボートレース業界においては、インターネットを中心とした投票の電子化が進み、ボートレース全体のファン数は増加傾向にある一方、レースが行われるボートレース本場の来場者数が減少傾向にあるという課題を抱えている。

昨今、野球やサッカーと言った大型の施設を擁するスポーツにおいては、電子チケットや今までにない新たな視点の映像、ITを用いた新たな体験をユーザーに提供することで、集客、来場促進につなげた成功事例が多く生まれている。

スポーツ庁、経済産業省が2017年6月に発表した「スタジアム・アリーナ改革ガイドブック」においても、運営におけるITの活用の重要性が明記され、スポーツ業界におけるITの役割は高まる一方だ。

NTTデータは、ボートレース業界の来場者減少に関する課題に対し、自社が培ってきたボートレース関連システム開発の知見と、スポーツや映像に関するノウハウを結集し、ITを活用したコンテンツ提供に向けた実証実験を行う。