オン・セミコンダクターは、USB電源供給(USB PD)または「Qualcomm Quick Charge」仕様との互換性を必要とするノートPC、タブレット、その他のポータブル端末向けの新たな高密度電源アダプタ・ソリューションを発表した。
このソリューションは、「NCP1568アクティブ・クランプ・フライバック(ACF)コントローラ」とそれに対応する「NCP51530高速ハーフブリッジ・ドライバ」で構成されている。
NCP1568は、高度な電力密度と効率性が求められる高周波アプリケーション(最大1MHz)向けのゼロ電圧スイッチング(ZVS)を含む、ACFトポロジーを実装し高度に統合されたAC-DCパルス幅変調(PWM)コントローラ。さらに、NCP1568コントローラは、実証済みのスーパージャンクション(SJ)FETまたは高性能ガリウムナイトライド(窒化ガリウム、GaN)FETを用いてACFトポロジーを実装できる。
NCP1568をベースとするソリューションは、高電圧起動の組み込みにより、必要とする外部コンポーネントが少なく、スタンバイ消費電力を削減する。また、高周波動作により受動素子のサイズを縮小でき、電力密度を劇的に増加できる。
さらに、電流不連続モード(DCM)へシームレスに移行できるため、負荷の軽い状態での効率が向上し、スタンバイ電力は30ミリワット(mW)未満。適応型ZVS周波数変調により可変出力電圧が可能となり、USB-PD、Quick Chargeの実装を最適化する。
NCP51530A/Bは、700ボルト(V)の高周波ハイ・サイド&ロー・サイド・ドライバ。高性能の電源アプリケーションにおいて2個のNチャネル電源MOSFETを直接駆動する。また、高速動的応答機能を備えており、伝搬遅延は高周波作動に理想的な30ナノ秒(ns)で、5nsの伝搬遅延マッチングによる効率性を実現する。