製造現場のデータを安全・確実にクラウドへ連携

セゾン情報システムズとクオリカは、迅速かつ低コストな製造業の設備・機器のIoT(モノのインターネット)化を支援し、業務改善や経営の課題解決を促進するIoTプラットフォームの提供で提携したことを発表した。

今回の協業では、セゾン情報システムズの IoT データ転送ソフトウェア「HULFT IoT」と、クオリカのIoTプラットフォーム「CareQube+」を組合せて提供する。

セゾン情報システムズによると、HULFT IoTにより製造現場で発生する秘匿性の高いIoTデータの安全・確実なクラウドへの連携を実現し、CareQube+」により欠落なく正確、安全に連携されたIoTデータの活用による製造業のスマートファクトリー化、製造現場で稼働する設備機器のデータを活用した遠隔監視・予防保全を支援する。両製品を組み合わせたIoTサービスにより、業務改善や経営の課題解決を促進する。

現在の製造業の現場では、設備・機器から情報を取得して遠隔監視、予防保全や生産ライン監視による生産性改善や品質向上に役立てる、IoT活用の先進的な取り組みが進められている。

その製造業のファクトリーオートメーション(FA)や産業機器をIoT化する上での課題としては、設備・機器から容易なデータを取得、設備・機器から取得したデータの安全かつ確実なサーバへの転送、取得したデータの「見える化」に加えて「業務活用」までの実現などが挙げられる。

また、製造現場では多種多様なメーカーの設備・機器が存在し、それぞれのメーカー毎に通信手続きが異なるため、専門の技術者の確保が難しい製造業の現場では、外部機器へのデータ転送は難易度が課題となっている。

設備・機器から収集したデータは、企業機密など秘匿性の高い情報を含むため、サーバへ転送する際に、情報漏えいや改ざん防止などのセキュリティ対策が必要となる。セゾン情報システムズによると、取得したデータを製造現場視点での業務活用を実現するには、IoT端末や通信回線網、アプリケーションについて最適なものを選択し構築する必要があり、製造現場で実現するには多く工数が必要となるという。