高度な3次元データ解析技術で建築現場の生産性向上をサポート

トプコンは、地上型レーザースキャナーなどから得られる点群データを効率的に3次元モデル化するソフトウェア技術・製品を有する米国ClearEdge3Dの全株式を取得したことを発表した。

建築業界は巨大な産業でありながら生産プロセスの効率化が進まず、その解決手段の一つとして「Building Information Modeling(BIM)」の活用が挙げられる。BIMとは、コンピューター上に作成した構造物の3次元デジタルモデルに、コストや仕上げ、管理情報など属性データを追加したデータベースを、建築の設計、施工から維持管理までのあらゆる工程で情報活用を行うソリューション。

BIMで使用される3次元モデルは、地上型レーザースキャナーなどで計測した3次元点群データを元に作られるが、高精細でデータサイズが膨大な3次元点群データは、3次元モデルを生成するには熟練した技術と時間を要しているのが現状だ。

2006年に創業したClearEdge3Dは、同社が持つ3次元点群データ解析技術、対象物認識技術などの保有技術を基に、既存の建築物や構造物の3次元点群データから3次元モデルを高速で自動生成するソフトウェア「EdgeWise」、3次元点群データと3次元設計データを自動照合し、建築物の品質管理を高効率化するソフトウェアサービス「Verity」を開発・販売・サポートする企業。

この買収により、トプコンが保有する3次元計測技術(モバイルマッピングシステムや地上型レーザースキャナー、ドローンによる空中写真測量)と、ClearEdge3Dが持つ3次元モデル構築技術を組み合わせることで、3次元点群データ活用の利便性が向上し、建築現場の生産性向上に貢献することが可能になるという。