デジタルサイネージを活用した「おもてなし」の実証実験
IoTおもてなしクラウドは、訪日外国人をはじめとした多様な利用者が、自分の属性情報を登録し、適切なアクセスコントロールの下で様々なサービスに提供するためのプラットフォーム。2020年における訪日外国人への「おもてなし」の実現、それ以降の未来につながるレガシーとすることを目指し、総務省の事業として検討・構築が進められている。
2017年2月には国立新美術館において、IoTおもてなしクラウドと連携する多言語案内サイネージと、交通系ICカードによる展覧会チケットレス入場との実証実験を実施していた。今回の実証実験は、このIoTおもてなしクラウドのさらなる活用に向けた可能性を検証する。
同研究所は、都営大江戸線の六本木駅、都庁前駅にIoTおもてなしクラウドと連動したサイネージを新たに設置。IoTおもてなしクラウドに登録した交通系ICカードをかざすことで、国立新美術館の情報、都営地下鉄の運行情報や時刻表、東京都の美術館、庭園の情報を、利用者に最適な言語で閲覧できる。
具体的には、Androidアプリ「OPaaS.io」上であらかじめ自分の利用言語を登録し、交通系ICカードとリンクし、「The National Art Center Service」への情報提供を許可することで、おもてなしサイネージに交通系ICカードをかざすと、自動的に表示言語が切り替わる。
また、このサイネージを用いて、国立新美術館で開催中の展覧会「未来を担う美術家たち 20th DOMANI・明日展」の入場日時指定を行うことで、チケットレスで入場できるサービスのモニター実験も実施する。実証実験を通じて、パブリックエリアのデジタルサイネージを活用して、文化施設など様々な事業者が連携し、付加価値のある情報発信を行うモデルを検証する。