NEC、マルチベンダーサポートを推進するOpenMSAコミュニティに参画
現在、ネットワーク仮想化におけるオーケストレーション製品としては、ネットワーク製品ベンダーが提供するもの、独立系ソフトウェアベンダーが提供するものに大別される。しかし、ネットワーク製品ベンダーは自社のネットワーク製品への対応が優先される傾向があり、独立系ソフトウェアベンダーについては多種多様なネットワーク製品への対応に多大な労力を要するという現状がある。
結果として、ユーザーにとってオーケストレーション製品から使えるネットワーク製品の選択肢が限られるという課題があった。この課題を解決するために、独立系ソフトウェアベンダーであるUBiqubeは、マルチベンダー対応のオープンソースコミュニティ「OpenMSA」を設立し、NECは同コミュニティに参加した。
コミュニティに対する貢献として、NECは新たにSDNコントローラのデバイスアダプタをOSSとしてコミュニティに提供した。今後は、NECのパートナーであるネットワーク機器ベンダーに対してもデバイスアダプタのコミュニティへの提供を働きかけていく。
また、OpenMSAを採用したネットワーク機器のマルチベンダー環境におけるネットワークインフラストラクチャ構築を行うSIサービスを提供する。企業やサービス事業者が導入するネットワーク仮想化に関するファイアウォールやロードバランサの設定、拠点間接続機器の設定などのオーケストレーションを行うためのシステム。
同社が提供するのは、オンプレミスクラウド基盤ソリューション「NEC Cloud System(OSS構築モデル)」と「NEC SDN Solutions」。これらにより、企業は、各種ネットワーク機器を仮想・物理環境を含めて柔軟かつ効率的に管理でき、運用負担とコストを削減できる。さらに、OpenMSAに含まれるDevOpsを可能にするツールを使うことで、企業は各種ネットワーク機器を使ったサービスの開発に専念でき、ビジネス環境変化への追随が迅速になるという。