ネットバンキングというとなんだか抵抗がある。シニア世代も近ごろはスマホを持ってひいきの店や巣鴨あたりを訪れる。他方、シニア世代が信頼を置き財産を預ける信用金庫は、中小企業と地域経済を支えながら、デジタルネイティブ世代にも様々なサービスを提案している。
信用金庫業界で初のバンキング機能付き「アプリバンキング」を昨年より提供しているNTTデータは、ネットバンキングの契約がなくてもリアルタイムで残高照会や入出金明細の確認ができる同スマホアプリ・プラットフォームにおいて、3種類の拡張オプションサービスを今年7月をめどに提供開始すると発表した。しんきん共同システムを利用している全国の信用金庫が対象だという。
現在16信用金庫で採用されているほかに多くの信用金庫にても導入の検討がされている。アプリバンキングのサービスでは、ネットバンキング未登録の口座保有者の利便性向上に貢献してきたものの、より高度なサービスが充実しているオンラインバンキングの申し込みにつながる機能など、同アプリへの機能追加を望む声が信用金庫から数多く寄せられていたという。
今回、「マルチ申込受付」「喪失届登録」「クーポン連携」といったサービスを追加することにより、信用金庫は業務負担の軽減やマーケティングの高度化ができ、アプリ利用者はさらなる利便性を実感できる。各オプション機能の特長は次のようなものだ。
・ マルチ申込受付:ネットバンキング利用やカードローン等の申込手続きをアプリのみで完結可能に。
・ 喪失届登録:利用者自身の操作により、紛失・盗難時にスマホからキャッシュカード・通帳の利用を即停止。
・ クーポン連携:地域店舗などのお得クーポンをアプリ利用者へ配信でき、電子もぎり機能のデータをマーケティングに活用。
NTTデータはこのプラットフォームを介して、今後も信用金庫とともに、顧客の利便性を向上するサービスを提供していく構えだ。