セルフ健康測定、新型端末にて健康経営を支える試み

分かっちゃいるけど止められない、糖と脂肪の大量摂取、喫煙、飲酒による憂さ晴らし。だけど健康に良いといわれる運動なら三日坊主も当たり前、といった生活を続けているうちに、糖尿病、循環器疾患、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などに襲われる。

生活習慣病は今、この国において医療費の約3割、死亡者数の約6割を占めていて、その予防は我々の健康を守るために、大変重要となっている(厚生労働省が推進する「スマート・ライフ・プロジェクト」より)。そして、企業においては、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に実践する「健康経営」が問われている。

健康投資は従業員の活力や生産性の向上等、組織の活性化をもたらし、結果的に業績や株価向上につながると期待されるという。経済産業省が「健康経営優良法人2017」に認定したDNPとNTTドコモは、スマートサービステクノロジーズ(SST)とともに、利用者自身が手軽に"セルフ健康測定"を行える新型「ヘルスキオスク端末」を開発。健康増進と、異常の早期発見を可能とする「健康経営ソリューション」の提供に向けて、DNP本社で同端末の実証実験を行うと発表した。

実験期間は本日より来月末までを予定。DNP社員100名超を対象に、身長、体重、BMI、体脂肪率、体温、血圧、脈拍、脂肪代謝レベル、アルコール摂取有無の計9項目を測定する。新型端末の利用者はIDカードで個人認証を行い、画面の案内に従いながら各種センシングIoTデバイスや健康機器を自身で操作し、健康測定ができるとのこと。

DNPは、取得データを匿名統計化し、ドコモ(手のひら皮膚ガス測定装置の提供と保守を担当)と、SST(新型端末の提供と保守を担当)へ提供する。そして3社で、実験結果の分析と改善点の検討などを行い、企業・薬局・自治体施設・医療施設等向けに、同端末を活用したサービスの'18年度中の商用化をめざすという。