自動車車両の損害額確定にAIを活用、三井住友海上火災保険

三井住友海上火災保険は、東京大学発のベンチャー企業であるArithmerと人工知能(AI)に関するアドバイザリー契約を締結した。両社は今後、共同でAI開発に取り組み、保険金支払い業務などへの活用を検討していく。

両社の共同取り組みの第一弾として、自動車の事故画像を読み込み、損傷部位や損傷程度を瞬時に判定するAIシステムを開発した。三井住友海上火災保険は修理工場から受領する事故車両の修理見積点検業務にシステムを活用し、早期に車両の損害額を確定させることで迅速な保険金支払いにつなげる狙い。既に27種類の部品パーツを95%の精度で特定することが可能だという。今後さらなるテスト運用を実施し、業務への活用を検討する予定。

また、蓄積した画像や情報を分析し、保険金支払い業務への活用を目指す。三井住友海上火災保険では、AIのデジタル先進技術を活用した業務の高度化を図り、顧客サービスのさらなる向上を目指す。

Arithmerは、高度数学を活用したAIの開発やロボットへの実装、医療製薬分野におけるバイオ実験の自動化など、高精度かつ高速にビッグデータを解析する研究開発を行っている企業。