水力発電所の設備保全の高度化を実現、日本ユニシス

日本ユニシスは、東京発電が保有する仁科川第三発電所(静岡県賀茂郡西伊豆町)に「斜面状態モニタリングサービス」を提供し、水路設備周辺の斜面の状態変化が水路設備にもたらす影響を監視する実証実験を実施する。

今回の実証実験では、東京発電の仁科川第三発電所の水圧管路周辺の急斜面地に、日本ユニシスの「斜面状態モニタリングサービス」のセンサーを設置する。斜面の状態変化のデータを一定期間採取し、監視システムとしての有効性を評価する。実験では同サービスで採取可能な振動、傾斜、温度、湿度などのデータ加え、雨量データや映像データも同時に採取する。

斜面状態モニタリングサービスは、斜面に設置したセンサーにより地中の振動や傾斜、温度、湿度などの情報をモニタリングし、その変化を利用者に提供する。これらの情報を元に利用者は、事前に避難準備を整えたり、いち早く避難行動を取ることを可能にする。

これまでに、熊本県阿蘇郡西原村、静岡県伊東市の斜面環境に同センサーを設置し、斜面状態傾向分析のアルゴリズムの研究、センサーのデータ収集精度検証を重ねてきた。

日本ユニシスは、初めてとなる電力設備保全事業環境における斜面状態モニタリングサービスの稼働実績をベースに、さらなるサービス価値の向上を目指し、活用フィールドの拡大を図る。