IoTデータ基盤、AIにて相関異常分析も

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」時代の幕が開け、工場の生産ラインや大規模プラント、ビル設備などにセンサーを取り付け、あるいはIoT対応設備・機器へのリプレースにより、稼働および環境データを収集し分析する取り組みが加速している。

目的は安全性や生産性の向上、工程の改善、もしくはIoTデータから新たなビジネスやサービスを着想したり、新製品の開発にセンシングデータを活かしたりすることだ。

そのようなデータを収集し、設備機器等の制御に用いて分析し、可視化にも役立てる。社会プラットフォームイノベーション事業を展開するアクロクエストテクノロジーはきょう、IoTデータ分析プラットフォーム「Torrentio」において、異常予兆検知AI(人工知能)を拡充し、大量の時系列データにおける自動での相関異常分析にも対応したことを発表した。

同プラットフォームは、様々なセンサーデータを簡単に収集・分析し、異常検知や予測分析の導入を支援する。そして今回、提供を開始した相関異常分析サービスでは、複数センサーから収集される大量の時系列データや多変量データを分析し、自動で異常の発生を検知・予測することを可能にする。

複数のセンサーデータの中から、相関が強い(関係性が深い)対象を自動で特定する「相関パラメータの特定」機能と、相関が強いと特定されたデータに対して、時系列分析を行い、異常を検出する「相関異常分析」機能とを新たに備えた。

これにより、工場等の設備や機器に対する予知保全を実現し、故障による計画外停止や不良品発生の防止や、メンテナンスの時間・コストの削減などに寄与する。複雑なモデルの構築などは不要で、導入までの時間を大幅に短縮し、即効果を得ることができるという。