NTTドコモは、スポーツ競技を録画した映像から、サッカーにおけるシュートやゴールシーンなどを自動で抽出するAI技術「スポーツ動画センシング」を開発した。この技術と「マルチアングル自動録画システム」を連携したトライアルをサッカードットコムと共同で実施している。
今回のトライアルは、サッカードットコムが管理する「FUTSAL PONT 両国インドアFコート」に自動録画システムを導入して行う。NTTドコモによると、民間のフットサル施設に自動録画システムを導入するのは日本初になるという。
両国コートに導入する自動録画システムは、複数のアングルの映像をフルハイビジョンで自動録画し、その場でプレーヤーが競技映像をタブレット端末などから視聴できるもの。また、スポーツ動画センシング技術は、競技映像からプレーヤーやボールなどの動きを自動で検知し、プレーヤーの追尾、シュート・ゴールシーンの競技シーンを自動で抽出する。トライアルの期間中、これらの環境を両国コートのレンタル利用時やサッカースクールにおけるコーチング補助ツールとして、実際に体験できる。
プロチームやハイレベルなアマチュアチームなどでは、チームスタッフが競技映像を用いて、戦術上重要なポイントを選手と共有したり、競技中の選手の位置を自動で把握したりするなど、ITによるサポートが広がっている。その一方で、アマチュアプレーヤーやジュニアチーム、スポーツスクールにおいては、対応するスタッフの稼働やコストなどの問題から、このようなITによるサポートは進んでいない現状がある。
サッカードットコムは、今回のトライアルにおいて、自身の管理する施設で新たなスポーツ体験を提供する。NTTドコモは、研究開発部門・法人営業部門で組織横断的に構成した混成チームが顧客の課題解決を図る取組みである「トップガン」において、スポーツ動画センシング技術の最適化を行い、スポーツ施設に向けた商用サービスの提供を目指す。