ウェザーニューズ、KDDIは、1kmメッシュの気象予測モデルと作業現場の気象情報を組み合わせた実証実験を2018年3月から開始する。今回の実証実験の結果を生かして屋外作業現場向け安全管理ソリューションサービスの提供を目指す。
気象庁が発表した「アメダスで見た短時間強雨発生回数の長期変化について」によると、1時間降水量50mm以上のゲリラ豪雨は近年増加傾向にあり、竜巻や雷などを含めた天候の急変から屋外作業者の安全を守ることは大きな課題となっている。
今回の実証実験では、5分ごとに更新される1kmメッシュの超局地的気象予測モデルと、屋外作業責任者が携行する気象センサーにより取得する気象情報を組み合わせることで、作業現場単位で事前にゲリラ豪雨や雷などの情報を気象アラートとしてスマートフォンへリアルタイムに配信する。
気象センサーは、小型・軽量で簡単に持ち運びできるため、頻繁に作業現場が変更になる場合でもその場の気象情報を取得可能。また、各作業現場における作業者の入場状況や気象アラートが可視化された管理画面を提供することで、複数の現場を管理する安全衛生責任者は、作業現場の気象状況を一元的に把握できる。
KDDIは、IoT(Internet of Things)基盤を活用した気象アラートを発信する仕組みと、安全衛生責任者向け管理画面を提供。ウェザーニューズは、超局地的気象予測モデルと、屋外作業責任者向けスマートフォンアプリと気象センサーを提供する。
また、メディアクリエイトコミュニケーションズの協力のもと、実際の屋外や高所での作業における実証実験の有効性の検証や安全管理ソリューションサービスの提供に向けた機能改善への知見を収集する。
さらに、ウェザーニューズは今回の実証実験でも活用する気象予測モデルをAPIとして、「KDDI IoTクラウド API Market」に提供し、多様な分野における気象情報の活用を推進する予定。