事例! 自走式ロボ、スキルアップした仲間が物流センターに就職

人手不足が叫ばれる業界に新風を起こす。自走式ロボットを追いかけて、当BP-Affairsは昨年、夏に寿司を出前する姿、そして師走には南相馬市の郵便局で働くかれのキャリアを報じた。

かれ、といっても性別は不明だし独りでもない。仲間は大勢いて、さまざまな現場で働いている。今回紹介する 「CarriRo(キャリロ)」は、物流支援ロボットとして 自動追従機能(動画:YouTube)を搭載し、物流および製造現場での負担軽減や効率化を可能にする。

今日、この物流支援ロボットCarriRoが、物産ロジスティクスソリューションズ(株)の物流センターに導入されたことを、販売元の ZMPが公表した。
「複数のキャリロを追従させることで、以前の台車よりも搬送量を高めることに繋がり、トータルの搬送距離も短縮でき生産性も上がることを期待している」という。ユーザーは'87年に設立された会社で、北海道から九州までの全国ネットワークを活かし、コンビニエンスストアへの商品の安定供給を行っている。

複数の温度帯に対応した全国幹線物流と域内の共同配送物流センターを運営し、原材料や製品を生産者から消費者へ、高品質な一貫物流サービスと安全・安心を顧客に提供する。ビジネスにおいての課題は人材の確保と定着――。取扱商品の中には重量物も多く、特に女性や高齢の人にとって肉体的に辛い作業となる。大規模センターでは搬送距離も長く、作業者は重い荷物を載せた台車を押して、倉庫内を往復し歩き回らなければならない状況であった。

そこでキャリロをテスト的に導入した。結果、庫内作業の負担軽減や省人化に繋がることを確認し、それを最大の魅力に感じたほかに、作業の都度変わる搬送導線にも対応できる点、および導入へのハードルの低さや操作の容易性が採用の決め手となった。今後はキャリロの「カルガモモード」を利用し、他の台車を牽引搬送することも検討しているとのことだ。