太陽光発電所向けPLCストリング監視装置を開発

住友電気工業は、既に同社が販売しているPLCストリング監視装置に、新たに開発した「PLCストリング監視システム用データ蓄積・解析装置(SMP2301)」を組み合わせて、2018年2月から「既設サイト向け 後付け監視ソリューション」を販売する。

従来、太陽光発電システムは「メンテナンスが不要」と言われていたが、最近では高確率で発電ロスにつながるトラブルが発生することが明らかになっている。住友電気工業は2014年10月に「PLCストリング監視装置」を販売。電力線を利用するPLC通信技術により安定した通信で監視ができる点、通信専用線の敷設費用を削減できる点を評価され、約6,000台(累計約340MW)の販売実績があるという(2017年末現在)。

今回、販売開始する「データ蓄積・解析装置(型番:SMP2301)」は、「PLCストリング監視装置(型番SMP2102/SMP2203)」と組み合わせることで、ストリングデータの見える化、太陽光発電所の異常判定と通知を行う。

具体的には、ストリングデータを元に朝昼夕の時間帯で異常判定を行い、異常を検出した場合は、メールにて通知する。メール内容には、異常接続箱/ストリングの情報、異常発生時間帯、異常種別(影の影響、パネル故障疑い、経年劣化疑い)を記載する。この内容を元に迅速な改善対応を行うことで、売電損失を最低限に抑えられるという。また、発電時間帯に一定時間測定値を取得できない場合もメール通知でき、ブレーカの遮断などのDC線路の異常を検出可能。

同社はPLCストリング監視装置とデータ蓄積・解析装置の両製品を組み合わせて2018年度に合計20のサイト受注を目指す。