隊列走行により排出ガス削減、ドライバー不足解消を目指す

三菱ふそうトラック・バス株式会社(以下、MFTBC)は、新東名高速道路の浜松サービスエリアから遠州森町パーキングエリア間にてトラックの後続有人隊列走行実験を開始した。

実証実験は政府が進める「未来投資戦略2017」の高速道路でのトラック隊列走行の商業化を目指す取り組みの一環。隊列走行により空気抵抗を減少することでCO2排出量の削減効果があり、またドライバー不足の対策として有効だという。MFTBCは他国内トラックメーカーと経済産業省、国土交通省のプロジェクトに参画し、高速道路での隊列走行の実現を目指す。

実験は車間通信システムを介し、先行車の加減速制御情報を取得することで車間距離を一定に保つCACC(Corporative Cooperative Adaptive Cruise Control:協調型車間距離維持支援システム)技術を使用している。

今回実験に参加する車両は、2017年5月に発表した新型大型トラック「スーパーグレート」に、車間通信装置とプロトタイプのECUを搭載。スーパーグレートには、ミリ波レーダーにより先行車との車間距離を一定に保つ車間距離保持機能付きクルーズコントロールに加え、自動発進・停止が可能なプロキシミティー・コントロール・アシストを採用している。

ダイムラーのトラック部門は、2025年に自動運転技術の実用化を目指し、2014年に世界に先駆けて自動運転機能を搭載したコンセプトモデル「Mercedes-Benz Future Truck 2025」を発表した。2015年には車体に搭載されるカメラ、ミリ波レーダーなどを用いて周囲の状況を検出し運転操作を行う自動運転技術「ハイウェイ・パイロット」システムをドイツで発表、2016年にはオランダ政府主導の自動運転トラックの隊列走行実験「Europian European Truck Platooning Challenge」に参加し、ドイツとオランダの公道を大型トラック3台による隊列走行実証実験を行っている。