先進運転支援システムの高度化および高度自動運転システムの実現が求められるなか、自動車の環境性能・安全性・利便性などの要件は厳しさを増している。そのため、C 言語よりも高い抽象度でプログラミングを行うことのできるC++言語を活用する必要がある。
東陽テクニカは、静的解析ツールベンダーである Programming Researchが新たに開発した、ソースコード静的解析ツール「AUTOSAR C++コンプライアンスモジュール」の販売を開始した。
AUTOSAR C++コンプライアンスモジュールは、車載ソフトウェアのソースコードが、次世代自動車開発で注目を集めている「AUTOSAR C++コーディングガイドライン」"にどの位適合しているかを評価できるツール。AUTOSAR C++コーディングガイドラインに対する記述違反を、正確な解釈と高い精度で自動的に検出する。安心・安全な車載システムの開発に寄与すると共に、無駄な手戻り工数を大幅に削減し、生産性の向上に貢献するという。
さらに、メッセージヘルプ機能によって、ガイドラインに詳しくない開発者にも分かりやすいよう、記述違反が検出された箇所には違反が疑われるルールの番号が表示され、解釈ならびに対策も示される。これにより、コード修正作業の手助けとなるだけでなく、AUTOSAR C++コーディングガイドラインに対する理解度の向上にも寄与する。C++言語用ソースコード静的解析ツール「QA・C++ 4.2」の有償オプションとして販売する。
また、AUTOSAR「Adaptive Platform」の仕様検証用デモンストレータのソースコードの品質およびコーディングガイドラインへの適合度の評価には、PRQAのソースコード静的解析ツールであるQA・C++が使用されている。このため、QA・C++とAUTOSAR C++コンプライアンスモジュールを利用して得られた解析結果は、有効な監査エビデンスとしてコンプライアンス管理にも大いに役立つという。