小型EV開発、実績あるパワートレイン基盤で効率化

まもなく電動車が主役の時代が来る。世界ではすでに電気自動車(EV)を軸にした政策等も打ち出されていて、各自動車メーカーはプラグインハイブリッド車(PHEV)などを含めた広義のEV開発を加速している。電動化の波は四輪の乗用車だけに留まらない。

グローバルにEVの急速な需要拡大が見込まれている中、二輪EVや新しいタイプの超小型EVなど、各地域ごとの様々な生活スタイルや用途に合わせた多彩なモビリティの登場が期待されているという。パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、EVの開発効率化に貢献する、小型EVソリューション「ePowertrain」プラットフォームを開発した。

今回のプラットフォームは、次世代モビリティ社会の発展に向け、主要なグローバルカーメーカーの電動車に採用実績のあるデバイスをシステム化したものであり、二輪EVおよび超小型EV向けとした。電源システム部(車載充電器、ジャンクションBox、インバータ、DC-DCコンバータ)と駆動部(モータ)で構成されている。統合小型、高効率、拡張性に優れた省電力で安全性の高いパワートレインだという。

同社はこれまで、EV、PHEV、HEV(ハイブリッド車)などの電動車向けに電池をはじめ、車載充電器、フィルムキャパシタ、DC-DCコンバータ、EVリレーなど幅広い製品を開発・納入してきた。そしてこのたび開発した小型EV向けプラットフォームでは、車両の大きさや求められる仕様(走行速度やトルクなど)に応じて基本システムを組み合わせられるようにしているため、世界のバイクおよび自動車メーカーの開発コストの削減や開発リードタイムの短縮にも貢献できる。

「ePowertrain」を搭載したモックアップは今週ラスベガスで開催の「CES2018」にて披露される。